
Oussama Ammar
難しい方が、いい
会社を作り始めた頃、目標は速さだと思っていた。速く動き、障害を避け、早く市場に出ることだと。
だが、時間をかけて、直感に反することを学んだ。ときには、障害そのものが戦略になる。
ポール・グレアムは、それを「階段を駆け上がること」と表現したことがある。自分より強く、重い相手に追われていると想像しよう。下りれば、追いつかれる。上れば、両者にとってきつい。だが相手にとっては、はるかにきつい。
初期に手がけた事業では、難しい道を選ぶことがよくあった。苦しみが好きだったからではない。難しい問題が、守りを作ったからだ。競合は機能をコピーできる。資金を集め、人を雇うこともできる。簡単にコピーできなかったのは、相手より長く痛みに耐える私たちの力だった。
不可能に思えるバグと格闘した夜を覚えている。疲れ切り、苛立ち、それでも不思議なほど誇らしかった。手強い問題を解くたび、大きな企業がついてこない地形を、自分たちで切り開いたと分かったからだ。
それがスタートアップの逆説だ。強みは、最も居心地の悪い場所にあることが多い。参入障壁は、技術特許や法的な盾だけではない。他人が避けることを突破して、獲得する傷跡でもある。
だから、決断するときには自分に聞いてほしい。私は階段を下りているのか。それとも、駆け上がっているのか。
Daedalium に初掲載。