
Oussama Ammar
上司との関係を動かす
リーダーシップは、部下が上司との関係をどう築くかにも左右される。
上司と部下の良い関係は、会社の成功と失敗を分けることがある。個人にとっても、会社で過ごす時間が充実するか、ただ出勤して退勤するだけになるかの違いになる。バランスが良く、活発な意思疎通を実現するために身につけたい技術がある。「マネジング・アップ」、つまり自分から上司との関係を動かす技術だ。
多くの人は知らないし、考えもしないが、上司との面談では、実は自分が主導して話を進めるべきだ。逆説的に聞こえても、議題を決め、望む方向へ進める責任は自分にある。上司を操るように感じるかもしれない。だが、上司は会社を動かしており、自分はその中の小さな一部分であることが多い。毎回、細かな作業一覧を用意して来てくれると期待してはいけない。それなら、上司が自分で仕事をしたほうが早い。優れた上司は、解決すべき問題を任せる。だから面談では、話したい点をいくつか準備し、自分が進行する必要がある。
マネジング・アップとは、上司との意思疎通に積極的に参加し、ある意味では自分自身の議題を設定することだ。上司を飛び越えたり、その役割を奪ったりすることではない。自分の考えを持ち、互いの目指すものが合うように伝えることである。
最初のステップは、上司が何を達成したいのか理解することだ。優先しているプロジェクト、設定する期限、資源の配分に注意を向ける。そうすれば、何を大切にし、どこに集中しているかが見えてくる。
次に、目標がわかったら、必要とされることを先回りして考える。自分から動けば、上司の負担を軽くし、チームにとって価値のある存在になれる。同時に、状況を知らせ続けることも大切だ。進んだことも、進んでいないことも、定期的に報告する。上司が状況を把握できれば、細かく口を出したい気持ちも和らぐ。
最後に、上司が自分を全面的に信頼でき、依頼を承認し、障害を取り除く役割に回れる関係をつくる。優れた上司は、あなたが仕事をしやすくする人だ。そして、関係を自分から整えることで、その仕事を助けられる。たとえば、すべての部下の障害を、上司が自力で見つけられるはずはない。直面する障害を伝え、解決案を示すのは自分の責任だ。そうすることで、より多くの責任を引き受け、力量を示し、やがてさらに大きな権限を任される。自分も上司も、そして事業も、前に進める。
Daedalium に初掲載。