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Oussama Ammar

ビジネスモデルの計画に時間を浪費するな

たいてい、予想外の形で見つかる。

ビジネスモデルにはさまざまな種類がある。スタートアップが目指すのは、拡張でき、利益を生み、繰り返せる事業だ。

拡張できる。成長するにつれて、新しい利用者を一人増やすためのコストが下がる。

利益を生む。当たり前だ。家賃は払わなければならない。

繰り返せる。ここで実現できたなら、別の場所でも実現できる。

起業家として、これらすべてを満たさなくても、よく機能するビジネスモデルを見つけることはできる。ただ、それはスタートアップではない。たとえばサービス業は、利益を生み、繰り返すこともできるかもしれない。しかし拡張はできない。新しい顧客が増えるたびに、同じだけの手間か、それ以上の手間がかかるからだ。

20世紀の事業の多くは、あまり拡張性がなかった。大きくなるほど、お金も燃やした。

拡張でき、利益を生み、繰り返せるビジネスモデルを探すスタートアップは、普通、何か革新的なものを探している。事業の一部を、それまで誰もやらなかった方法で行うモデルだ。

よい例を知りたければ、『ファウンダー』を観るといい。McDonald’sが巨大になった経緯は、実は料理をつくる話ではない。McDonald’sは飲食業というより、不動産業なのだ。その発想の転換によって、Ray Krocは拡張しにくいビジネスモデルを、世界中に素早く広げられるものに変えた。ファストフード業界の誰も考えていなかった違いを見つけた。その後は、適切なブランドをつくる問題になった。本当に、この映画を観てほしい。

ビジネスモデルを構成するものは何か。六つある。

  • 価値提案。何を、誰に、どう提供するのか。要するに、何をするのか。
  • 顧客。誰なのか。どんな属性を持つのか。
  • 流通。価値提案を、どう顧客に届けるのか。
  • 顧客対応。どう提供するのか。
  • 提携。どんな相手を望み、必要とし、その相手は事業をどう変えるのか。
  • 資源。モデルを成立させるために、材料や人材など、何が必要なのか。

最初からすべての答えがあるわけではない。だからスタートアップはビジネスモデルを「探している」。そして、そのために理解しておくべき事実がある。

スタートアップとは、絶えず失敗しながら、創業者の決意と信念だけでつながっている組織だ。創業者が計画できた範囲をはるかに超える成功を見つけるか、死ぬかするまで、その状態が続く。

事業が軌道に乗り始めると、何千もの問題が起きる。50人に売り、対応するのは、まあ簡単だ。5万人に売るのは難しく、500万人となるとほとんど不可能に思える。だから、事業が伸び始めた起業家の最優先事項は、ビジネスモデルのすべての部分を強化することになる。

そうしなければ、事業は死ぬ。よい製品をつくり、プロダクト・マーケット・フィットを見つけたのに、ビジネスモデルの一部が弱いために成長そのものに殺されるスタートアップが、信じられないほど多い。シリーズAや、シリーズBまで調達した後に失敗する企業を見てほしい。その段階では、アイデアが悪いとか、ファンが足りないとかいう問題ではない。ビジネスモデルの問題なのだ。

成長の中での踏み外しは危険だ。

意外に思うなら、あなただけではない。そう思うのには理由がある。メディアがスタートアップについて伝えることの大半は嘘だからだ。少なくとも、話の多くが欠けていて、嘘と区別できない。

TechCrunchに出てくるスタートアップの多くは、「拡張でき、利益を生み、繰り返せる」という理想をどう実現するか、見当もついていない。一方、起業家は物語を語るのがうまい。だから見出しは「Startup.comが2,000万ドルを調達、利用者拡大を加速へ」となる。「Startup.comが2,000万ドルを調達、ビジネスモデルの必死の探索は続く」とは書かれない。

特にヨーロッパでは、こうした見出しが起業家を間違った道へ導く。シリコンバレーから来る物語を信じ、自分の投資家もa16zと同じ考え方と資金力を持っていると思い込む。売上は後からついてくる。まず利用者数を増やそう、と。

しかし、これを読んでいる大半の人には、Googleのようにビジネスモデルを探すための8年間はない。モデルの六つの部分すべてを考え、毎日、強く確かなものにしていかなければならない。

もう一つ知っておこう。ビジネスモデルの複数の部分を同時に革新するのは、とても難しい。「流通も提携も資源も革新しよう。実現すれば3倍強くなる」と考えているなら、もう危ない。「スタートアップとはそういうものだろう」という理由だけで違うことをするのは、間違った取り組み方だ。

スタートアップが成功するのは、違うことをするからではない。よりよくやるからだ。

そして、問題のあらゆる側面を熟考し、慎重に最善の道を選んだから、よりよくできるのでもない。何らかの方法で、何らかの形で、「秘密」を見つけたからだ。秘密とは、人に話しても、誰も信じないこと。本当の秘密が真実として受け入れられるには時間がかかる。そのころには、スタートアップは大きく成功している。

知られる心配はいらない。本当の秘密なら、どうせ信じてもらえない。

1990年代末、Googleが持っていた秘密は何だったのか。ウェブサイトの数が指数関数的に増えるということだ。ほかの人は信じなかった。FacebookでZuckerbergが持っていた秘密は何だったのか。人々は、私生活を秘密にしておくことを、口で言うほど気にしていないということだ。プライバシーへの不満は何年も語られ続けたが、Facebookは世界的な事業になり、皮肉にもSecretという名前のサービスは消えた。

起業家は、日々の暮らしの中で常に未来を生きている。だから、ビジネスモデルを決められた型に当てはめるだけでは済まない。毎日素早く試して修正し、つくりながら見つけていくものなのだ。

Daedalium に初掲載。